今月の主題 前期高齢者・後期高齢者を診る
座談会
高齢者医療をめぐって
井口 昭久
1
,
井藤 英喜
2
,
佐々木 英忠
3
,
鳥羽 研二
4
1名古屋大学大学院健康社会医学専攻発育・加齢医学老年科学
2東京都多摩老人医療センター
3東北大学大学院医学系研究科医科学専攻内科病態学/老年・呼吸器病態学分野
4杏林大学医学部高齢医学
pp.1744-1753
発行日 2003年10月10日
Published Date 2003/10/10
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1402102252
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鳥羽(司会) 本日は,お忙しいところをお集まりいただきまして,ありがとうございました.従来,『medicina』のような内科雑誌では,高齢者,老年医学の特集というと,「高齢者になると臓器の機能がこのように変わってくる」とか,「高齢者の高血圧とはこのように若い人と違う」といった辺りに終始していたような気がいたします.しかしながら,最近は老年医学の中身が大きく変わってきているようです.本日は,最近の老年医学領域におけるエッセンスをもとに,老年医学が新しい知見として発信できているところを,みなさんでお話しいただきたいと思います.
本号の特集タイトルは,「前期高齢者・後期高齢者を診る」となっています.一般内科をはじめ各科の患者の平均年齢が上がってきていますが,それを前期高齢者・後期高齢者という観点で見たとき,あるいは高齢者の本当の特徴というものを鑑みたときに,的確な診療ができているのかどうか,というところから議論していただきたいと思います.
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