今月の主題 ブレイン アタック―超急性期から維持期まで
脳卒中の治療戦略
脳梗塞の治療
脳梗塞急性期の特殊療法
宮下 光太郎
1
,
成冨 博章
1
1国立循環器病センター内科脳血管部門
pp.1173-1175
発行日 2003年7月10日
Published Date 2003/7/10
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1402102127
- 有料閲覧
- 文献概要
- 1ページ目
ポイント
・脳梗塞急性期における薬物療法以外の治療法として,低体温療法,高(気)圧酸素療法,減圧開頭術が現在実施可能である.
・低体温療法は,発症後6時間以内に開始した場合,著明な抗脳浮腫効果をはじめとする脳保護効果を示し,機能予後の改善をもたらす可能性がある.
・高(気)圧酸素療法は,発症後24時間以内に1.5~2.5気圧の純酸素吸入を行うことにより虚血性脳障害の改善を図る治療であるが,効果は定まっていない.
・減圧開頭術は重症広範囲なテント上の脳梗塞に対し,脳圧亢進状態を解消する目的で施行されるが,生命予後のみならず,機能予後を改善する可能性がある.
Copyright © 2003, Igaku-Shoin Ltd. All rights reserved.