特集 これだけは知っておきたい検査のポイント 第7集
免疫学的検査
自己免疫関連検査
免疫複合体
秋山 雄次
1
,
三村 俊英
1
1埼玉医科大学リウマチ膠原病科
pp.460-462
発行日 2005年11月30日
Published Date 2005/11/30
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1402101870
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異常値の出るメカニズムと臨床的意義
生体に異物が侵入すると,樹状細胞などの抗原提示細胞に取り込まれ処理される.抗原提示細胞は抗原をリンパ球に提示し,最終的にB細胞より抗体が産生される(自己免疫疾患では自己の成分あるいは自己の成分によく似た外来因子に対して抗体が産生されてしまう).
免疫複合体(immune complexes:IC)とは,抗原に抗体が結合した抗原抗体複合体と,それに補体成分が結合した抗原抗体補体複合体をいう.生体に侵入した病原微生物などの異物を排除する際に免疫複合体が形成されるが,効率的に処理されないと,後述するように組織へ傷害を引き起こす可能性がある.今回は臨床で使用する検査のため,組織内ICは最小限として主に循環免疫複合体(circulating immune complex:CIC)について記述する.
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