今月の主題 内科レッド・フラッグサイン―よくある症候から危険を見抜く
腹痛
強くない腹痛
六倉 俊哉
1
1茅ヶ崎徳洲会総合病院消化器科
pp.1514-1516
発行日 2004年9月10日
Published Date 2004/9/10
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1402101087
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ポイント
肝硬変の患者で発熱,腹水貯留,腹部鈍痛を認めたら,特発性細菌性腹膜炎を強く疑う.
腹水穿刺が診断に重要で,腹水中の好中球が250/mm3以上のときは可能性が高い.
腹水中の蛋白濃度は低く,1g/dl以下の時に生じやすい.
二次性細菌性腹膜炎との鑑別を注意深く行う.
治療前に血液および腹水の培養を行う.
抗生物質(第三世代セファロスポリン)の早期投与により,予後は大幅に改善する.
肝不全兆候に注意し,肝不全対策を行う.
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