今月の主題 腹部疾患をエコーで診る
症候からのアプローチ
腹部腫瘤
丸山 紀史
1
,
松谷 正一
1
,
税所 宏光
1
1千葉大学大学院医学研究院腫瘍内科学
pp.195
発行日 2004年2月10日
Published Date 2004/2/10
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1402100913
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超音波検査は腹部腫瘤の拾い上げにとどまらず,良悪の鑑別,さらには本法だけで確定診断に至ることも少なくない.また非侵襲的に繰り返し施行可能であることから,病変部の経時的な観察にも役に立つ.このように超音波は,腹部腫瘤の診断において最も重要な検査法の一つといえる.
1. 腫瘤の局在(表1)
腹部腫瘤の診断では,腹部の全臓器がその対象となる.したがって腫瘤の局在は,由来臓器の判定においてきわめて重要である.例えば腹壁由来の腫瘤である場合や,既存の臓器(動脈瘤,脾腫など)が原因であることもある.詳細は各論に譲るが,より多くの疾患とその所見を理解しておくことが大切である.
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