特集 精神障害者が暮らしやすい地域づくり
一般ボランティアが支える地域づくり
藤林 詠子
1
1くるめ出逢いの会
pp.648-651
発行日 2001年9月15日
Published Date 2001/9/15
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1401902987
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主婦の軽い思いつき−1枚のちらし
私は精神病院でPSWとして6年間働いた.そしてあこがれの,行動半径100メートルの専業主婦生活も6年目,そろそろ飽きて,3人の育児にちょっとくたびれたころだった.公園の砂場で主婦友だちが「来年この子が幼稚園に入ったら,ボランティアしようかな」と話してきた.「点字,手話,車いす押しとか,わたし,何が向いてると思う?」,「いろいろしてみれば?」私は,“いろいろ”のひとつに手話教室と並んで,精神障害者の作業所見学をすすめた.子連れで見学につきあった
そのとき,作業所の家族会の方は,「ボランティアもありがたいけど,職員を捜している.でも,つてがなくて困ってる.看護婦をやめた知り合いはいませんか」と言った.看護婦の友人にそのことを話すと「作業所って何?」,「患者さんはよく再入院するけど,外でどんな生活してるの?」と言った.
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