特集 地研における公衆衛生情報ネットワーク
地研と国立試験研究機関との公衆衛生情報に関する役割分担と連携
荻野 武雄
1
1広島市衛生研究所
pp.393-398
発行日 2000年6月15日
Published Date 2000/6/15
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1401902308
- 有料閲覧
- 文献概要
- 1ページ目
平成6年7月地域保健法が制定され,9年4月より全面施行された.地域保健法を受けた基本指針の趣旨を踏まえて地方衛生研究所設置要綱が平成9年3月に改正された.その改正の重点の一つとして,地方衛生研究所(以下,地研)の公衆衛生情報などの収集・解析・提供業務について,公衆衛生に関する国,都道府県・指定都市,地研,保健所,市町村のネットワークの中の地方拠点として業務を実施するとともに,得られた情報から地域に密着した公衆衛生に関する新たな課題を発掘し,またその解決のための研究を企画実施する旨が新たに加えられた.こうした中で,地研が情報活動の地方拠点として機能していくには地域内のみならず,地域外の関係機関との連携も強めていくことが必要である.特に,地域保健対策の科学的,中核的機関と位置付けられている地研にとって国立試験研究機関(以下,国研)との機能分担・連携は極めて重要なことから,本稿では地研グループによる厚生科学研究班の研究結果を引用し,地研における情報機能の現状と国研との役割分担・連携についてまとめた.
Copyright © 2000, Igaku-Shoin Ltd. All rights reserved.