連載 疾病対策の構造
地方衛生研究所の未来(2)—疾病対策の論理
倉科 周介
1
1前 東京都立衛生研究所
pp.792-794
発行日 1996年11月15日
Published Date 1996/11/15
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1401901590
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わが国の平均寿命が世界の首位に立ってから10年になる.“早すぎる死”が減って“死の質”は大幅に改善された.歓迎される事態のはずなのに,それを評価する声は必ずしも高くない.評価指標が適切でないのか,理解の不足なのか,このあたりの食い違いを整理しておかないと,話しは先に進まないような気がする.理性的な疾病対策を組み立てるには,認識の整地作業が必要なのだ.重機を使った本格的な工事とまでは欲張らないが,敷地の草取りか,掃き掃除程度の役に立てば幸いである.
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