報告
地域ケアシステムに移行できた在宅人工呼吸患者の一例
吉川 卓司
1
1大阪府立看護大学医療技術短期大学部理学療法学科
pp.575-577
発行日 1995年8月15日
Published Date 1995/8/15
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1401901327
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はじめに
在宅人工呼吸は欧米では約30年前から試みられており,医療制度の枠を越えた現実の対応状況1),ポータブルな機器の開発や工夫2),状態の安定,確たる本人の意志,緊急時の対応システムの構築3)など,この療法の成立のための条件が提示されてきた.筆者らは,わが国においてまだ制度的な裏付けのない段階での在宅人工呼吸への取り組みの報告を行ったが4),その後,症例の積み重ねと,数回の診療報酬改訂による制度的裏付けを得て今日に至っている.今回は,筆者が1994年3月まで勤務していた呼吸器専門病院での入院,同病院管理下での在宅人工呼吸を経て,地域ケアシステム管理下での在宅人工呼吸療養生活を実現できた症例について報告する.
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