特集 地域におけるターミナルケア
末期ガン患者のケアと全国協議会
小田 清一
1,2
Sei-ichi ODA
1,2
1岐阜県衛生環境部
2前厚生省保険局
pp.631-633
発行日 1993年9月15日
Published Date 1993/9/15
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1401900879
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◆はじめに
平成4年度の人口動態社会経済面調査によれば,ガンで亡くなった患者のケアに対する介護者の満足度は,積極療法を受けた患者では70.1%であるのに対して,緩和ケア療法を受けた患者では92.8%となっており,緩和ケアに対する介護者の評価は高い.しかし,ガンの告知については,「告げられて知っていた」と介護者が答えたのは18.2%で,「察していた」と答えたのが42.5%であった.緩和ケア病棟の利用はガンの告知と密接に関係するが,わが国においては,ガンの告知率は現在のところ低いレベルにある.ガン患者の在宅医療の状況については,最後まで在宅医療を受けていたものと,在宅医療を続けていて最後に入院したものを合わせても全体の8.8%と,1割に満たない状況にある.
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