発言あり
国際ボランティア
国井 修
1,2
,
三井 和子
3
,
李 節子
4
1アジア医師連絡協議会
2ハーバード大学公衆衛生大学院
3聖路加国際病院救急センター
4東京女子医科大学看護短期大学
pp.601-603
発行日 1993年9月15日
Published Date 1993/9/15
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1401900872
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「アマからプロへ時代は変わる」
筆者は3つの国際ボランティアに参加している.AMDA(アジア医師連絡協議会),TILL(栃木インターナショナル・ライフライン),JOCS(日本キリスト教海外医療協力会)である.予算規模も活動内容も異なるが,国際的視野で保健医療を考え,積極的に行動を起こしている民間団体(NGO)という点では共通している.AMDA,JOCSは第三世界のニーズに応じ,前者は主に緊急医療援助,後者は長期的な保健医療の開発協力を実施している.TILLは在日外国人の保健医療問題に対処しているが,日本国内の国際化の問題を扱うという点では国際ボランティアといえるであろう.
筆者は,ここ1年間でAMDAからバングラデシュ,ソマリア,JOCSからカンボジアに短期派遣され,診療,衛生調査,健康教育に関わってきた.その中で,ソマリアはアメリカ軍が介入したわずか1カ月後,銃声が頻繁に響き渡り,栄養失調の子供が食糧配給所に群がるような時期であった.先遣隊として,筆者を含め3名の医師がソマリア国内外の難民・被災民のキャンプを訪れて健康調査を行った結果,1年間の緊急医療援助を開始することになった.
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