保健行政スコープ
労働時間の短縮をめぐる昨今の情勢
瀬上 清貴
1
1労働省労働基準局
pp.727-729
発行日 1990年10月15日
Published Date 1990/10/15
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1401900205
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●はじめに
最近,夏季,年末年始,ゴールデンウィークを中心に,連続休暇を取得することやリフレッシュ休暇を導入すること等が奨励され,国を挙げて労働時間を短縮する方向へ動いている.
勤勉であることこそが日本人の特性であると国際的にも受け止められてきたが,その「美徳」もここへきて,貿易外摩擦の一つかのように言われるに至り,今や休め,休めの大合唱の感がある.確かに,わが国の経済的地位にふさわしい,豊かでゆとりのある生活を勤労者自身も享受するためには,労働時間の短縮は確かに,ぜひとも達成しなければならない国民的課題ともいえるのである.
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