特集 突然死の現状と予防
死亡診断書からみた突然死
小野寺 庚午
1
,
金沢 武道
1
,
梅村 芳文
1
Kogo ONODERA
1
,
Takemichi KANAZAWA
1
,
Yoshifumi UMEMURA
1
1弘前大学医学部第2内科
pp.670-673
発行日 1990年10月15日
Published Date 1990/10/15
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1401900189
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■はじめに
死亡診断書作成時の医師の状況には,ある期間患者を診療した上で死因病名を記す場合,短時間の加療を行った上で書く場合,初めて往診を請われて直ちに死因病名を書かざるを得ない場合などがみられ,記載された死因病名の評価は,それぞれの場合を考慮すると単純にはゆかない.
WHOの取り決めによる国際疾病分類(ICD)1)をもとにした桜井2)の解説によると,突然死(sudden death)とは原因不明の,疾病徴候がなく,発症から死亡までの時間が長くとも24時間以内の死亡を指している.したがって,狭心症などの既往があっても急死した場合には突然死としてよいかどうかは問題になる.河合ら3)はこのような死亡は急性心臓死(sudden cardiac death)とするのがよいとしている.
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