映画の時間
—ひとりの主婦の情熱が歴史を覆した驚きの実話—ロスト・キング—500年越しの運命
桜山 豊夫
pp.1057
発行日 2023年10月15日
Published Date 2023/10/15
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1401210160
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主人公のフィリッパ(サリー・ホーキンス)は2人の息子がいるキャリア・ウーマンで、夫のジョン(スティーヴ・クーガン)とは別居していますが、まあまあ良好な関係を保っているようです。しかし職場では彼女は評価されていないようです。それは彼女が持病の筋痛性脳脊髄炎(慢性疲労症候群)を患っているからなのか、それとも彼女が男性でないからなのか。
重要な仕事を任せてもらえず落胆している彼女は、シェイクスピアの『リチャード三世』の舞台を観て主演俳優の演技に心を揺さぶられます。その日以来、彼女の前にリチャード三世(ハリー・ロイド)が現れるようになります。精神的な落ち込みを原因とする幻影でしょうか、それともリチャード三世の霊がよみがえったのでしょうか。
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