連載 ヒトとモノからみる公衆衛生史・5
感染症サーベイランス小史・2—予防接種事故被害者の運動がサーベイランス体制整備を後押しした
横田 陽子
1
1立命館大学衣笠総合研究機構 生存学研究所
pp.1049-1052
発行日 2023年10月15日
Published Date 2023/10/15
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1401210158
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はじめに
“surveillance”は、フランス語のsurveiller(to watch over)に由来し1)、公衆衛生分野では元々検疫用語としてあり、感染者の行動を制限して監視する場合に“quarantine”、行動制限せずに監視する場合に“surveillance”が用いられていた2)。そうした中、1960年代に、その概念が一新されて公衆衛生活動の中核概念となり、日本にも導入が始まる。
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