連載 保健行政のためのデータサイエンス・6
現場行政における既存資料の活用(e-Stat、NDB オープンデータ等)
高橋 秀人
1,2,3
1帝京平成大学 大学院 環境情報学研究科
2帝京平成大学 薬学部
3前 国立保健医療科学院
pp.814-821
発行日 2023年8月15日
Published Date 2023/8/15
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1401210114
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はじめに
筆者は大学・大学院で統計の理論を学び、「医学・公衆衛生」等の分野で、これらの理論を応用することで、多くの研究者と共同で研究を続けてきた。国立保健医療科学院では統括研究官として各部の研究に対し、部局横断的な方向でそれぞれの部の研究について統計学的観点から協働・協力して研究を行っている。例えば「加熱式タバコの健康影響に関する研究」や「国際疾病分類の第11回改訂で新たにⅤ章として利用されることになった国際生活機能分類(ICF)を、障害者の枠組みを超えて一般集団で利用するための研究」などの研究を進めている。
国立保健医療科学院は厚生労働省の組織で、厚労行政を進めるために保健所長の育成、県の公衆衛生担当者等の知識・技能向上の一翼を担っており、研究や研修等で行政のデータを用いる機会が多い。このようなことから、本稿では現場行政において、利用できる既存資料を概説し、利用例を提示する。こうした資料がより活用されることにつながれば幸いである。
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