連載 衛生行政キーワード・139
感染症における法的課題—COVID-19の流行を踏まえて
日下 英司
1,2
1防衛省人事教育局
2前・厚労省健康局結核感染症課
pp.260-263
発行日 2021年4月15日
Published Date 2021/4/15
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1401209604
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はじめに
新型コロナウイルス感染症(COVID-19)については,2019年12月31日の中国武漢市における原因不明肺炎発生報道から始まり,翌2020年1月15日の国内での第1例目の患者確認と,わが国への急速な広がりがみられた.他方で,同感染症は原因同定までが異例のスピードで進んだこともあり,その法的扱いにおける混乱や,国と自治体との間の歩調に乱れも生じた.ここでは,感染症法誕生の背景と現在までの改正経緯に加え,新型コロナウイルス感染症の流行を踏まえ,感染症法と新型インフルエンザ特別措置法の関係および現時点における法的課題等について述べたい.
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