視点
タバコが奪う人権・環境・平和
来馬 明規
1
1とげぬき地蔵尊髙岩寺
pp.210-211
発行日 2020年4月15日
Published Date 2020/4/15
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1401209357
- 有料閲覧
- 文献概要
- 参考文献
「受動」喫煙防止はおかしな標語
東京オリンピックに向けてタバコ規制強化が始まった.しかし,その目的は「受動喫煙防止」であって,世界保健機関(WHO)が目指すタバコ製品の非正規化や製造販売・広告の制限強化1)ではない.本来の目的は,タバコ製品の課税を「罰則」として強化し,新型タバコを含めたニコチン製品の補給具,補給所,宣伝行為をなくして喫煙者を卒煙に導くことである.
読者諸兄は以上の論点をすでにご存じと思うので,本稿では視点を変えて,タバコ製品の生産から廃棄までの経過に焦点を当てる.すると,タバコが人種差別や地球規模の環境破壊も顧みずに利益追求を企てていることが見えてくる.
Copyright © 2020, Igaku-Shoin Ltd. All rights reserved.