特集 日本におけるWHO協力センター
兵庫県立大学地域ケア開発研究所の災害看護学領域における国際的な取り組み
増野 園惠
1
1公立大学法人兵庫県立大学地域ケア開発研究所
pp.698-703
発行日 2018年9月15日
Published Date 2018/9/15
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1401208970
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研究所の概要
公立大学法人兵庫県立大学地域ケア開発研究所(以下,当研究所)は2004年に国内初の看護学の実践研究所として開設された.地域の特性に合わせた看護ケアシステムなどの構築・開発に向けた研究を進め,その成果を広く社会に提案し,人々の命と暮らしをサポートすると共に.看護学の発展に寄与することを目的に設立された.健康教育および健康情報の発信基地として,また国内外の災害や国際援助に関わる研究やネットワークの拠点として活動している.
組織は,「地域ケア実践研究部門」「広域ケア開発研究部門」「周産期ケア開発研究部門」の3部門から成る.地域ケア実践研究部門では,看護職による健康相談などの実践活動「まちの保健室」を基盤にして,地域住民の健康の維持増進を図る持続可能なシステム構築に関する研究や,看護学部教員も参画しての地域住民への看護ケア方略に関する実践研究を行っている.広域ケア開発部門では,災害看護分野および国際看護分野の研究を行っており,災害時の要配慮者への看護ケアに関する研究,災害看護教育に関する研究,地域の災害レジリエンスに関する研究などを行っている.2017年に新たに加わった「周産期ケア開発研究部門」は兵庫県立尼崎総合医療センター内に当研究所の施設として周産期ケア研究センターを開設した.同医療センターと連携して,安心安全な出産育児を支える助産・看護技術の開発などに関する研究に取り組んでいる.
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