特別論文
看護実践における倫理的課題―兵庫県立看護大学第4回国際セミナーより
片田 範子
1
1兵庫県立看護大学
pp.128-133
発行日 1998年2月10日
Published Date 1998/2/10
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1686900770
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はじめに
まず最初に,日本における倫理関連の出来事からみていきます(表1).1981年は日本看護科学学会が発足した年で,第1回の学会が開かれました.シンポジウムの1つが「看護における倫理―看護を支えるもの」でした.このときのシンポジウムでは,看護婦がどのような姿勢で看護を実践するかということ,また,患者に添いながら必要な看護を判断することの大切さと,難しい状況の中で判断するときの指針となる倫理のあり方が強調されています.さらに,生命倫理に関連する状況として平和な死,安楽死,自己決定が話題となっていました.
これ以前に国際看護婦協会では「看護婦の規律」(表2)を公表していましたし,1977年の第17回のICN大会(ロサンゼルス大会)の分科会では「看護実践と倫理」が取り上げられています.
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