特集 薬剤耐性(AMR)対策
扉
pp.783
発行日 2017年10月15日
Published Date 2017/10/15
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1401208751
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抗菌薬の不適切使用などを背景として,薬剤耐性(AMR)微生物の世界的な拡大が国際問題の一つとなっています.2015年5月の世界保健機関(WHO)総会においてAMR対策に関するグローバルアクションプランが採択され,加盟各国は2年以内に薬剤耐性に関する国家行動計画を策定することを求められました.これを受け,わが国でも2016年4月5日に「国際的に脅威となる感染症対策関係閣僚会議」において「薬剤耐性(AMR)対策アクションプラン2016-2020」が決定されました.
AMR対策アクションプランには,グローバルアクションプランを踏まえて,また,One Health approach(人の健康,動物の健康,それを取り巻く環境の健康などは相互に関連しているという認識に立ち,人・動物・環境の健康を担う関係者が協力して問題解決を図る方法)の視野に立ち,関係省庁・関係機関などが協働して集中的に取り組むべき対策が盛り込まれました.このプランは,「普及啓発・教育」「動向調査・監視」「感染予防・管理」「抗微生物剤の適正使用」など6つの分野に関する目標や戦略などで構成されており,保健所をはじめとする公衆衛生関係機関の関与が求められる分野は多いと考えます.
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