連載 [講座]子どもを取り巻く環境と健康・21
環境化学物質曝露による先天異常への影響—(2) 先天性疾患,口唇口蓋裂
宮下 ちひろ
1
,
ホウマヌ グウダルジ
1
,
岸 玲子
1
Houman Goudarzi
1
1北海道大学環境健康科学研究教育センター
pp.863-867
発行日 2016年11月15日
Published Date 2016/11/15
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1401208553
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先天異常は新生児死亡原因の第一位である.先天異常のうち先天性心疾患や口唇口蓋裂の発生割合は大きく,その発生リスクには母体および胎児の環境要因が関与することが懸念されている.環境化学物質のうち,特に体内蓄積性が強い有機フッ素系化学物質やPCB・ダイオキシン類等や有機溶剤等の化学物質が疫学研究でリスク要因として報告されている.本稿では国内の先天異常モリタリングおよび北海道スタディでの先天異常の出生頻度を紹介し,さらに環境化学物質との関係については先天性心疾患および口唇口蓋裂に関する最近の内外の研究について紹介する.
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