特集 難病対策
神経難病と再生医療
土井 大輔
1
,
髙橋 淳
1,2
1京都大学iPS細胞研究所 臨床応用研究部門
2京都大学医学部附属病院 脳神経外科
pp.419-424
発行日 2016年6月15日
Published Date 2016/6/15
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1401208446
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2007年にヒトiPS(induced pluripotent stem)細胞が樹立されて以来,iPS細胞を用いた再生医療を臨床応用するための研究が急速に進んできた.日本では2013年に,滲出型加齢黄斑変性症の患者に対して,iPS細胞由来の網膜色素上皮細胞の自家移植が世界に先駆けて行われた.神経系の疾患では,パーキンソン病や脊髄損傷,脳梗塞等が次の細胞移植の候補として挙げられている.われわれはパーキンソン病をターゲットとして,iPS細胞由来ドパミン神経前駆細胞の細胞移植治療の臨床応用を目指しており,本稿ではこれまでの研究の成果と今後の展望について述べたい.
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