特集 産業保健のトピックス
地域保健と職域保健の連携促進
柴田 英治
1
1愛知医科大学医学部衛生学
pp.251-256
発行日 2016年4月15日
Published Date 2016/4/15
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1401208399
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生活習慣病対策をはじめとする健康日本21の目標達成の活動を地域だけでなく,職域へ拡大し,全世代に対して働きかけることによって効果をあげようというのが,地域・職域連携事業の主要な戦略目標であった1).例えば,がん検診受診率向上,喫煙対策,喫煙者への禁煙の働きかけ,地域の飲食店などを巻き込んでの減塩やバランスのとれた栄養摂取を促す取り組み,メンタルヘルス対策としての地域のメンタルヘルス対応医療機関,相談窓口を紹介するリーフレット作りなどの活動がよく見られるものである.
地域保健の枠内での活動では働く世代が欠落してしまうという問題があり,職域保健担当者との連携により,働きかけの範囲を広げるとともに,働く世代が家庭に戻れば地域保健からのケアを受けるという意味では連携によってより効果をあげることが期待できることは言うまでもない.
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