特集 進めよう! COPD対策
地域におけるCOPDの早期発見方策
窪田 幸司
1
,
寒川 卓哉
1
,
井上 博雅
1
1鹿児島大学大学院医歯学総合研究科呼吸器内科学
pp.840-844
発行日 2015年12月15日
Published Date 2015/12/15
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1401208320
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厚生労働省の2013年人口動態統計によれば,日本人の慢性閉塞性肺疾患(chronic obstructive pulmonary disease;COPD)による死亡者数は約1.6万人で,全体としては増加傾向にある.その死亡順位は全体で第9位であり,今後も順位が上がることが予想されている.
2000年に実施された本邦の疫学研究であるNippon COPD Epidemiology(NICE)studyでは,スパイロメトリーを用いて閉塞性肺疾患の有病率が検討され,40歳以上の人口全体の8.6%にあたる約530万人がCOPD患者であると推定された.そのうち,COPDの診断をすでに受けていたのは9.4%のみであり,実際のCOPD患者の約90%が診断されていないことが注目された1).
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