連載 リレー連載・列島ランナー・79
健康寿命日本一を目指した奈良県の取り組み
田中 考子
1
1奈良県健康福祉部健康づくり推進課健康推進係
pp.716-718
発行日 2015年10月15日
Published Date 2015/10/15
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1401208285
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「列島ランナーは,いま一番伝えたいことを自由に執筆できるから,担当している仕事をまとめたらいいよ」と前ランナーからバトンを受け取った.原稿締切までの期間に,4月の人事異動で保健所から現在の奈良県健康福祉部健康づくり推進課に異動となった.保健師として県民の健康に関わる業務に従事していることに変わりはないが,県内全市町村の特性を踏まえ,地域の実状にあった施策の推進,評価,新たな施策の展開等,県としての責任の重さを感じている.新たな所属で2カ月が経過し,一意専心,健康づくりに関する重要課題の解決に向けて取り組んでいる.今回は,その中から健康寿命日本一に向けた奈良県の取り組みを紹介させていただこうと思う.
奈良県は,人口1,396,879人,高齢化率27.2%(2014年10月1日現在)で,県の北部・中部は京都・大阪などの大都市通勤圏で人口が集中しているが,南部は広大な山林地帯が広がり,人口が少なく高齢化が著しい.市町村数は39市町村,そのうち人口1万人未満の市町村が18という実状である.保健所は,中核市である奈良市に1カ所と県型保健所が4カ所あり,そのうち,中和保健所は,18市町村,人口594,329人(2014年10月1日現在)を管轄し,県型保健所としては日本最大規模ともいわれる保健所である.
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