日本列島
長寿日本一の沖繩県?
伊波 茂雄
pp.599
発行日 1975年9月15日
Published Date 1975/9/15
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1401205071
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9月15日の敬老の日から始まる老人福祉週間を前に,厚生省は全国100歳以上の長寿者番付を発表したが,それによると兵庫県が31人でトップ,次いで広島29人,福岡と沖縄が共に28人,北海道23人の順となっている.少い県は岩手,秋田,佐賀の各3人である.しかしこれを人口10万当りでみると,沖縄県が2.96人と断然多く,次いで徳島1.63人,香川1.33人,鹿児島1.24人,広島1.21人となっており,少いのは埼玉,東京0.18人,福島0.21人などの順で,長寿県は比較的温暖の地方に多いようである.沖縄県は第二次大戦で多くの死傷者を出した激戦場となったが,その戦火をくぐり抜け以下述べるような不利な環境(?)下で多くの長寿者を出している.今年も総理大臣による表彰の対象となるものが7人もいる.これは明治8年4月1日から同9年3月31日迄の間に生まれた者達で,いわば数え歳100歳に達した人々で,これらを加えると35人となり,昨年の29人,一昨年の26人に比べ大幅にふえている.35人のうち29人は女性で,圧倒的な女性上位となっているが.最高齢は昨年の105歳から103歳にダウンした.
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