特集 たばこ対策
先進事例に学ぶ地域での喫煙対策—多治見市の推進体制と公共施設敷地内禁煙
道林 千賀子
1
,
櫻井 きよみ
2
1岐阜医療科学大学保健科学部看護学科
2岐阜県多治見市役所市民健康部
pp.697-701
発行日 2015年10月15日
Published Date 2015/10/15
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1401208279
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地域における市町村レベルの喫煙対策は,健康日本21ならびに健やか親子21を踏まえた自治体の健康増進計画等に基づき展開されている.わが国において,科学的根拠に基づいた効果的な取り組みは示されている1)が,市町村レベルの喫煙対策の推進の実態は十分に明らかにされていない.大阪府内の市町村を対象とした先行研究2)では,喫煙対策の市町村格差が認められ,効果的な喫煙対策を地域で推進していくには様々な課題や困難が伴うことが推察される.
このような状況の中,多治見市は2002年から健康日本21を踏まえた「たじみ健康ハッピープラン」(以下,プラン)の3つの優先課題の1つとして喫煙対策を明確に位置づけ,ライフステージ別に地域の関係機関と連携し,継続的に取り組んでいる.約10年間で成人の喫煙率は半減した.
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