特集 熱中症
扉
pp.365
発行日 2015年6月15日
Published Date 2015/6/15
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1401208193
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熱中症による救急搬送者が急増する7月は「熱中症予防強化月間」です.地球温暖化やヒートアイランド現象の影響により,近年,熱中症の発症リスクが増大しています.2010(平成22)年には,熱中症死亡数の急増が見られ,熱中症の統計を取り始めた1964(昭和39)年以降最大となりました.
従来,熱中症といえば,夏期における屋外での運動や労働作業時に発生するものと考えられていましたが,最近の動向を見ると高齢者の屋内発生が顕著となっています.このような状況において,現在,熱中症は小児から高齢者まで幅広い年齢層において,日常生活など多様な場面で発生するものとして,テレビや新聞などでも気象状況に基づき予防的に注意喚起が行われ,夏期の重要な健康課題となっています.公衆衛生の現場では,環境保健,産業保健,高齢者や母子保健あるいは健康危機等の取り組みとして様々な分野において,普及啓発を中心に熱中症予防活動がなされていることと思います.
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