事例からみる保健相談
長期医療中断者への支援—離島における地域精神衛生活動
當山 冨士子
1
Fujiko TOHYAMA
1
1琉球大学医学部保健学科保健管理学教室(前精神衛生学教室)
pp.790-791
発行日 1989年11月15日
Published Date 1989/11/15
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1401208067
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1.はじめに
沖縄県N保健所の精神衛生活動の一環として位置づけられる昭和53年来の一離島村(人口約1,000)に対する地域精神衛生巡回相談(以下巡回と略す)に,当時の研究室主任教授はじめ筆者も一スタッフとして参加している.筆者の主な役割は,島の駐在保健婦の気軽な相談相手,沖縄本島(以下本島と略す)における関係機関との連携および本島における保健婦の役割の一端を担うことである.渡島しての活動は,当初年4回,現在では2回となっている.なお,島の医療従事者は,診療所の医師と看護婦それに保健所の保健婦のみである.
今回は,長期間医療を中断していたA子への支援から地域精神衛生活動について触れてみたい.ケースの紹介に当たっては,小さな島のため,骨子に支障がない程度に筆者のほうで修正を加えた.
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