保健所活動の新しい展開
環境衛生業務の見直しと課題
藤本 佳佑
1,2
Keisuke FUJIMOTO
1,2
1元福岡市南保健所
2現福岡市動植物園
pp.344-347
発行日 1989年5月15日
Published Date 1989/5/15
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1401207939
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◇はじめに
「環境衛生」という言葉は非常に広範な概念であり,内容を厳密に規定してかからないと,何を言っているのか意味不明の空虚な議論の展開になりかねない.これは「環境」という言葉自体にその責任の一端がある.「環境」論について理論的考察を行う場合,例えば主観的環境と客観的環境についてとか,対立概念である「主体」の生物学的レベルについて等,興味ある問題が多々ある.
ここでは「環境衛生」について理論的な「環境」論を出発点とする立場からではなく,現実に保健所が業務として行っている「環境衛生」業務について,身近なところから現状を考え,現在的な問題にスポットを当ててみよう.
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