衛生公衆衛生学史こぼれ話
41.エイズと梅毒(1)
北 博正
1
1東京都環境科学研究所
pp.661
発行日 1987年9月15日
Published Date 1987/9/15
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1401207543
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最近登場した難病の一つにエイズがある.毎日のようにマスコミを賑わし,来世紀には人類が絶滅するだろうといった予想まで出されている.世界中の医学陣が総動員されて,種々の新知見が得られているが,拙文が活字になるころにどの程度に事態が進展しているかわからないが,とにかく"こぼれ話"の話題となるのはまだまだ先のことであろう.そこでエイズに似たような性格を持ち,全人類的な大問題として登場して来た梅毒と比較して,15世紀以降,梅毒が広がった経過に対し,人々はどのように対応して来たかを"こぼれ話"的に拾って,エイズ対策の参考にしようとするものである.
およそ人類を広範に,また激しく襲った流行病を時代別に挙げると,つぎのようになるだろう.
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