調査報告
宮城県一農村住民のHDL-コレステロールと肥満度との関係
土屋 眞
1
,
佐藤 千賀子
2
,
伊藤 克己
3
,
斎藤 了
3
Shin TSUCHIYA
1
,
Chikako SATO
2
,
Kokki ITO
3
,
Satoru SAITO
3
1仙台市衛生局東保健所
2中田町役場
3(財)結核予防会宮城県支部
pp.498-503
発行日 1987年7月15日
Published Date 1987/7/15
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1401207509
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●はじめに
近年,医療の進歩,公衆衛生活動,日本人の食生活の向上などの成果として脳卒中は低下しつつあるが,内容的には大きな変化があって,脳出血の減少に反し脳梗塞の増加が著しい.これはまたCT等により診断の精確度が進んだことや,高齢者の増加などが理由としてあげられている.
脳梗塞は脳出血ほど高血圧との関係が密接でなく,予防の難しさが昔から指摘されてきた.それだけに脳卒中や虚血性心疾患の基盤になる動脈硬化,ことに粥状硬化(アテローム硬化)に関係深い脂質代謝異常に対する,高比重リポ蛋白(HDL)分画中のコレステロール(HDL-コレステロール)の意義は大きい.このたび宮城県北の農村地域住民の健康診査時に上乗せして行われた,検査成績を検討したのでその要旨を報告する.
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