特集 休養の科学
休養と生活—健康相談からみた入浴の諸問題
岡 惺治
Seiji OKA
pp.332-334
発行日 1987年5月15日
Published Date 1987/5/15
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1401207470
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■はじめに
入浴といえば,きまって「日本人の風呂好き」が話題になる.たしかに9割の世帯が内風呂を持ち,8割の人が毎日ないし隔日に入浴している実態からみて,この習慣は日本人の生活を考える場合,不可欠の要素といえよう.とくに休息,休養との関係が密接であり,衛生的な習慣とされているだけに,入浴の健康管理上の意味は大きい.
しかしその割に,実生活に即した好ましい入浴法や,入浴に関する具体的な保健指導の機会は,さほど多くないように思われる.ここではまず,入浴に関して認められている,保健学的な一般論を簡単に述べ,次に健康相談や保健指導の場面を通しての,入浴問題のいくつかを考えてみることにしたい.
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