特集 国際保健医療協力
感染症予防における国際協力
大谷 明
1
Akira OYA
1
1国立予防衛生研究所ウイルス・リケッチア部
pp.377-379
発行日 1986年6月15日
Published Date 1986/6/15
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1401207275
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■はじめに
昭和60年2月23日衆議員予算委員会において社会党の上田哲議員から,感染症は開発途上国の重要な死亡原因となっており,わが国はこの分野の国際協力に大いに力を用いる必要がある旨の指摘があったことが動機となって,国際協力事業団(JICAと略)に昭和60年7月5日感染症対策協力研究会が設置され,本問題についての具体的施策を検討することとなった.
筆者は推されてこの研究会の委員として参画し,福見秀雄元予研所長を長として,本問題に対し豊富な知識と経験を持っておられる蟻田功,深井孝之助,田中寛の諸氏および外務省,JICA等行政事情に明るい方々と討論をする機会を持つことができた.この研究会の討議結果は昭和61年1月まとめられたが,今回は本誌から与えられたテーマがまさにこの研究会の目的と一致しているので,この研究会討議の結果を紹介しながら,私見も加えて論じてみたいと思う.
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