主張
社会保障の国際協力
B
pp.593
発行日 1997年7月1日
Published Date 1997/7/1
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1541902145
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医療保険改革を含め,社会保障の構造改革をめぐる議論が盛んである.しかし,社会保障をめぐる議論というのは,ともすればいつも「負担増」とか「財政が破綻して云々…」という具合に,せち辛い,というか,「後ろ向き」の話になりがちである.同時に,ドメスティックというか,様々な先進各国の事例は参照されるにしても,議論そのものは日本国内に完結した,「内向き」のものになりがちである.もう少しそうした「後ろ向き」,「内向き」でないような議論はないのだろうか.
そのような話題の一つで,かつ,今後急速に重要性を増していくと思われるものに,「社会保障の国際協力」がある.今後急速に経済成長,産業化をとげ,かつ21世紀に入ると高齢化も急激に進んでいくアジアやその他の発展途上国に対し,日本の経験を踏まえ,医療保険や年金,福祉などの社会保障システムの設計・実施についてのアドバイスや人材派遣などの様々な援助を行っていく,という活動である.
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