特集 「健康づくり」がパスポート―海外に飛び出した保健師
【海外活動REPORT:ホンデュラス】秘境の地での巡回指導
宮田 克子
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1東近江地域振興局地域健康福祉部
pp.946-952
発行日 2002年11月10日
Published Date 2002/11/10
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1662902701
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国際保健に参加したきっかけ
看護学校時代に,担任の先生がある新聞記事を見せてくれたことが,そもそものきっかけだった。確か,「この学校の卒業生が,青年海外協力隊員としてネパールへ行かれます」という内容だったと思う。その頃,卒業後どうするかな?と漠然と思っていた私にとって,そういう道もあるのかと心の隅に残っていた。
看護学校卒業後,保健婦学校に進み,県職員として保健所に勤務した。老人保健事業が始まった頃で,市町村の保健師として勤務した友達は楽しそうに見えだ。「保健所の保健師はもっと専門性を持つように」といわれたが,新採の保健師にすぐ何かできるわけでもなく,悶々とした日々だった。当時,私は結核業務を担当していたが,疾患のことも患者管理のことも一からで,保健師としての面白さを発見できずにいた。しかし,何事も“石の上にも三年”。ここで辞めてしまったら,秘かに抱いていた夢「青年海外協力隊への参加」もできなくなってしまう。とにかく3年は続けなくては,と思っていた。
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