レポート
高齢化社会の健康問題(1)—高齢化に関する日米国際会議
小泉 明
1
,
森本 兼曩
,
熊谷 文枝
,
小川 直宏
,
松本 信雄
1東京大学医学部公衆衛生学
pp.549-552
発行日 1985年8月15日
Published Date 1985/8/15
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1401207098
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会議の全容とオープン・フォーラムの概要
●ハワイ日系人の高齢化と長寿―会議開催に至る経緯
ハワイ大学のDr. Satoru Izutsu(公衆衛生学教授・学長補佐)から黒田俊夫博士(日本大学人口研究所名誉所長・元厚生省人口問題研究所長)への連絡をきっかけとして,高齢化を主題とした日米の国際会議を開催することについて,私を含めた3名でとりあえずの意見交換を行ったのが1982年であった.
そのとき,Dr. Izutsuから伝えられて驚いたことがある.それは,ハワイ在住日系人の平均寿命が日本の平均寿命を1〜2年上回っているということである.当時すでに,日本の平均寿命は世界で1,2位を争う水準に達していたが,現在広く認められているように,真に世界最長というには至らなかった.したがって,ハワイ日系人の平均寿命はおそらく世界最長ではないかと思われた.なお,日本の平均寿命が国として世界最長となった現在でも,ハワイ日系人はさらにそれを上回っている模様である.
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