特集 アジア地域における職業保健
労働衛生におけるアジア諸国との協力
小木 和孝
1
Kazutaka KOGI
1
1労働科学研究所
pp.404-409
発行日 1983年7月15日
Published Date 1983/7/15
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1401206718
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■はじめに
労働衛生分野でのアジア各国間の交流がようやく活発になりだした.会議や人の往き来だけでなく,具体的な問題解決をテーマにした協力が,すこしずつつながらはじまったのが,今までとちがう点のように思われる.労働衛生事情は,国によって大きくちがうが,こうした現場レベルでの技術協力がすすんで,問題の質はたがいにほとんど似ていて悩みは共通していることがわかってきたようだ.
ただ,日本とこれらアジア各国との交流にかぎっていうと,まだまだの感がする.日本のがわがアジア各国の実情を知らなさすぎるし,アジア各国のがわにも日本の今の労働衛生技術の展開が知られていない.これからもっと協力の輪が広がっていってほしい.そのためには,おたがいの問題を知りあうことがまず必要だと考えられる.
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