特集 公衆衛生の構造改革
欧米諸国の衛生行政組織
武村 真治
1
,
林 謙治
2
1国立保健医療科学院公衆衛生政策部
2国立保健医療科学院
pp.12-15
発行日 2004年1月1日
Published Date 2004/1/1
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1401100332
- 有料閲覧
- 文献概要
- 1ページ目
- サイト内被引用
諸外国においても,公衆衛生上の様々な問題に取り組む衛生行政組織が,国レベル,地方自治体レベルで設置されているはずである.しかし諸外国の保健医療システムに関するこれまでの報告は主に医療保障制度に焦点を当てていたため,健康危機管理,環境衛生,ヘルスプロモーションなどを所管する行政組織の実態はあまり知られていない.諸外国の衛生行政組織の長所と短所を明らかにすることは,わが国の衛生行政組織の目指すべき方向性を検討する上で有用であると考えられる.
本稿では,アメリカ,イギリス,フランスの衛生行政組織,その中でも特に,わが国の保健所に相当する衛生行政の第一線組織の実態を報告するとともに,諸外国との比較において,わが国の保健所のあり方を考察する.
Copyright © 2004, Igaku-Shoin Ltd. All rights reserved.