日本列島
豪雪と保健医療—岐阜
井口 恒男
1
1岐阜県衛生部地域保健課
pp.297
発行日 1981年4月15日
Published Date 1981/4/15
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1401206291
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55年12月末から56年1月の約1か月間にわたって日本海側に襲来した,未曽有ともいうべき豪雪は,雪国の人々の生命や財産や生活を脅かしたが,岐阜県の奥美濃や飛騨地域も例外ではなかった.
明治時代に測候所が開設されて以来,初めての積雪量を記録した高山市周辺においても,時々の日照によるわずかの融雪も,朝夕にぶり返す降雪によって,1か月以上にわたって2m近い積雪量となった.この豪雪は,山野の木々を倒し,家屋を倒壊させ,時に交通を途絶させ,経済的損失のみならず,住民の蒙った精神的,肉体的苦痛も大きいものであった.
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