特集 80年代の展望—保健・医療・福祉
80年代における公衆衛生看護の課題—プライマリー・ヘルス・ケアの実践
小宮 勇
1
Isami KOMIYA
1
1横浜市旭保健所
pp.21-26
発行日 1980年1月15日
Published Date 1980/1/15
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1401206003
- 有料閲覧
- 文献概要
- 1ページ目
■はじめに
「保健所問題」で幕を明けた1970年代は,公衆衛生看護にとって「活動の基盤をどこに置くか」の検討を迫られた時代と言える.また,別の見方をすると,1960年代頃から「官僚保健婦」,「BG保健婦」などと評され,保健婦自身も「何とかしなければ」と悩み混迷していた中から,母子,成人,老人,精神,障害児,難病,公害,へき地医療,訪問看護などにともかく手足を動かして取り組み,さまざまな試みをした時代とも言える.筆者もその渦の中で右往左往する一人である.したがって,これから述べることは,現状確認の域にとどまり,1980年代を展望し得ていないかもしれないが,公衆衛生看護について討論する糸口になれば幸いである.
Copyright © 1980, Igaku-Shoin Ltd. All rights reserved.