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ブラジルの成人病と国際医療協力
加美山 茂利
1
1秋田大学衛生学
pp.421-423
発行日 1979年6月15日
Published Date 1979/6/15
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1401205862
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■はじめに
ブラジルの医療事情といえば,わが国ではアマゾン地域の寄生虫病や感染症についての紹介や,日本人移住地の医療過疎についての報告は,枚挙にいとまがない.私どもが持つブラジルの医療あるいは公衆衛生のイメージには,このような知識が固着している.したがって,ブラジルの成人病という標題には,奇異の感を持つ人も少なくないであろう.
筆者は1977年2月,国際協力事業団の要請によって,ブラジル国リオグランデドスール州の州都・ポルトアレグレ市にあるリオグランデドスール・カトリック大学成人病研究所の医療協力の評価調査に参加し,引きつづき翌1978年には,同研究所の成人病疫学調査に協力のため,私どもの教室員を3カ月間派遣したので,この医療協力を中心としながら,ブラジルの公衆衛生事情について報告したい.
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