特集 学校保健の実際
腎・心疾患対策
石井 敏和
1,2,3,4
1小田原医師会
2小田原市
3小田原市学校保健会
4小田原市立早川小学校
pp.262-267
発行日 1979年4月15日
Published Date 1979/4/15
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1401205819
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■はじめに
学校保健においては,保健的行事,例えば腎臓検診,心臓検診などが単に管理のための検診ではなく,直ちに保健教育に結びつけられねばならぬというところが,他の職域における管理のための健康診断と極めて大きく相違するところである.しかし,戦後育った若い人,特に母親の保健知識,健康に対する意識は,ぬるま湯のような社会環境の中にあるとはいえ,あまりにも低すぎる.なぜか.謙虚に従来の学校保健の敗北を認めざるを得ない.誰の責任か,どこに欠陥があるのか,今はその詮索より冷静な情勢判断に立って,その失敗の上に正しい学校保健を打ち立て,あまり遠くない将来,望ましい地域保健環境に塗り変えるのが,現在学校保健に携わっている者の責任ではあるまいか.
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