特集 医師会の地域社会活動
予防接種センターと地域医療—渋谷区医師会
村瀬 敏郎
1
1(東京都)渋谷区医師会
pp.30-34
発行日 1979年1月15日
Published Date 1979/1/15
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1401205753
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■予防接種センターの発足
東京都においては,昭和39年以来,特別区長が定期および任意の予防接種に関する実施業務を,地区医師会に委託する方式が採られている.医師会がこの委託方式を受け入れた理由は,区実施による集団接種会場に雇い上げ方式で出動するだけでは,公衆衛生活動における開業医師の主体性が稀薄になると考えたからであろう.
このころから地域包括医療の発想が芽生え,公衆衛生活動のうち,特に予防接種のように直接医師の関与するものは,開業医療の守備範囲に取り込み,疾病の予防から治療までを一貫した管理の中に置く気運が強まりつつあった.
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