読者レポート
健康診断書について
岡田 道子
1
1名古屋市西保健所
pp.471-473
発行日 1978年7月15日
Published Date 1978/7/15
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1401205646
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本誌第42巻第1号に「診断書かきを止めようではありませんか」との提案があった.まさにタイムリーな合理化案であると思う.しかし,健康診断書を保健所で書いてもらえないその受験生も,現状ではどこかの医療機関で書いてもらっているにちがいない.御提案のように全国の保健所が書くのをやめたとしても,今のままでは全国の受験生はどこかの医療機関へ行くだろうし,医療機関はこれを安易に受け入れるであろう.現行の健康診断の仕事は簡単で,医療機関にとっては経済的効率はよいのだから…….そして,災難を被るのは受験生ではないのか.
あまりに安易に,責任のがれのために使用されている健康診断書について,ただ目前の混乱を取り除くだけでは,勇猛ではあるが,むしろ根本的な解決を混乱させ,一層おくらせることになろう.根本的に考え,矛盾を是正するために,文部省,労働省等に対して関係者の働きかけを是非お願いしたい.
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