論考
公衆衛生活動の新しい発展の方向
吉田 憲明
1
1北海道岩内保健所
pp.792-795
発行日 1977年11月15日
Published Date 1977/11/15
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1401205513
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I.序説
1970年代は激動の年代ともいわれ,また福祉の年代ともいわれて,すでに7年の歳月が経過した.この間,経済的,社会的機構の複雑多様化はますます進み,変幻極まりない価値観の変様は真に目をみはるものがある.これらの中で,社会的および個人的健康こそ,真に価値あるものとして再認識されるはずである.自然環境と人間生活,物質科学文明に対する懐疑,人間の真の幸福とは何か,というような問題が,これから多く課題となるであろう.
幸福とか福祉とかのバック・グラウンドをなす公衆衛生活動の確立,包括的医療の理論の上での住民の健康管理等が,実践に移されるべきときがいよいよやってきたわけである.
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