特集 予防接種
日本のワクチン問題
福島 匡昭
1,2
1厚生省医務局総務課
2前薬務局生物製剤課
pp.599-602
発行日 1976年9月15日
Published Date 1976/9/15
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1401205259
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はじめに
「疾病に対して免疫の効果を得させるため,疾病の予防に有効であることが確認されている免疫原を,人体に注射し,または接種することをいう」というのが,予防接種法の第2条での予防接種の定義である.ここでいう免疫原のことをワクチンというのが通常のいい方であり,本稿でもこれに限って述べる.
なお,このように能動免疫を与えるもののほかに,受動免疫としての抗毒素・治療血清類をも含めてワクチン類と総称することも多く、また,病原微生物に由来する抗原によって,非特異的な免疫療法や脱感作などを目的とする予防・治療用医薬品もワクチンと称される場合がある.
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