特集 "環境"を考える
生きた環境を取り戻すためには!
村江 通之
1
1鳥取大学
pp.540-542
発行日 1975年8月15日
Published Date 1975/8/15
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1401205059
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はじめに
ここ10年間は環境という言葉が盛んに,しかも無造作に,色々な場面で使用されている.ことに高度の経済成長の波の影響として,公害問題が大きく叫ばれるようになって来た現在は,ほんとに環境という言葉の意味するものを,充分に考えて見なければならぬ時代になったと申してよい.
衛生学の領域では,この環境という言葉のもつ意義は大きなのである,環境衛生といえば衛生学の領域の中では,学問としてその領域は広く,しかも深いものであって,これが勉強はそう簡単なものでなく,またたやすくできるものではない.衛生学領域でいう3大環境条件すなわち空気,水,そうして土が健全なことは,人間生活にとって最も重要な条件であり,しかも人間生活を快的なものにするのである.
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