根をおろす医師会活動
札幌医師会・夜間急病センター運営委員会
pp.426-427
発行日 1973年6月15日
Published Date 1973/6/15
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1401204684
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設立の動機および目的
私ども札幌市医師会々員は,郡市医師会の本来の使命は地域社会に密着した医療に従事することにあるとの認識に立ち,早くから年中行事の一環として老人の無料精密検診を実施し,さらには昭和36年より日曜日・祝祭日の昼間の休日当番医師制度を自主的に運営して参りました.しかしながら夜間の急病患者を,制度として受け入れる態勢は皆無に等しく,開業医の善意を頼りに放任されていました.その結果,患者は徒らに時間を費して数軒の病医院の扉を叩き回ることとなっていたのが古くからの実情でした.ところが昭和39年消防法の改正により災害救急病(医)院が生れてからは,ここに夜間の内科系急患が殺到するようになり,本来の災害救急業務に支障をきたし,各施設とも困惑しているとの痛切な叫びが挙がりました.
昭和44年の春,札幌医師会館改築の案が具体的になった時点において,この夜間の内科・小児科系の急病患者に対処する施設を会館の中に取り入れてはどうかという構想が生れました.日本,否世界にも前例のない事業なので,この計画を結実させるために,実に2年間の営々たる努力が払われました.1千名会員ならびに行政当局への啓蒙と説得,建築資金の捻出,内部施設の検討等々,幾多の難関を突破して,昭和47年1月15日,漸くこの夜間急病センターは誕生しました.
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